荒川ダム
コロナも少し落ち着きダム巡り程度なら出来る状況になってきたので早速行ってきた。紅葉シーズンでダムがある山奥の道路が一年中で最も混む季節だが、これを逃すとまた行けなくなるような気もしたので贅沢は言わないことにした。
行き先は山梨県西部の未踏のダム数基。とりあえず日帰りで攻めることにする。
ひさびさの中央道を走って甲府盆地を横断。盆地の西端で再び登りに転じた辺りにある双葉SAのETC出口を出て、最初に目指すのは荒川ダムだ。荒川を名乗る河川は日本中に存在するのでダム名も複数存在するのではと思って調べてみたが、ここが唯一のようだった。
途中に昇仙峡という国内屈指の紅葉の名所があるので、ひとつ隣の谷からダムのすぐ下流へ出るルートを辿ってみたところ、交通量は少なくまったくストレスなしにダムまで到達できた。
そんな車載動画はこちら。
で、荒川ダムだが、堤高88m、堤頂長320mの「大規模一歩手前」くらいの中規模ロックフィルダムである。山梨県営で、目的はF(洪水対策)、N(河川維持)、W(上水道)の多目的ダムとなっている。
実はここには過去、確か20年前くらいに一度訪れたことがあって、周辺の風景なんかはほとんど忘れていると思いきや、実際に再訪してみるとなんとなく記憶が蘇ってくるのであった。山々と堤体、そしてダム湖や道路の位置関係など『見覚えのある風景』であった。上には中規模と書いたがそれはあくまでスペック上の話で、堤体は大規模ロックフィルの風格を感じる堂々としたものだ。
竣工1985年とさほど古くはないためかリップラップ(堤体表面)はほどほどに成形されているがロックひとつひとつの大きさは揃っていない。最新のほど整然とはしていないが初期のロックフィルほどそのままではないという感じだ。色はこげ茶色で、『赤いロックフィル』と形容したブログもあるほどだ。
ただ今は、周辺に背負う山の紅葉のほうが赤いと言うにふさわしい。さすがは昇仙峡の谷である。
天端は車両進入禁止だが歩行者は入れる。管理事務所は道路とは反対側(左岸)になるのでダムカードをもらうには歩いて行くしかない。右岸の天端入り口70m先に駐車場があってその前に茶店が1軒営業している。昇仙峡へ来た観光客がここまで足を伸ばすのかもしれない。そういう意味では今の季節が一番客が多そうだ。
右岸の道路はまだ先まで続いていて、林道を走り継ぐと甲府盆地北側に連なる山塊を越えて日本一標高の高い多目的ダム琴川ダムへと通じる。その逆ルートを辿ってここへ来ることも考えたが、未知の林道を延々と走る勇気はなかった。
さて次のダムを目指しいったん山を下りる。二つ峠を越えて韮崎市へ入ると、延々と直線的に下る道の先に南アルプスが見えた。
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